建造物侵入罪及び窃盗罪で起訴されたが、執行猶予が認められた事例

事件の概要

知人と解体中の建物に侵入し、金属製のケーブルなどを盗むことを繰り返していました。

何度目かの犯行の際に、警戒して張り込んでいた警察官に見つかり、建造物侵入罪で現行犯逮捕されました。

被害者との示談を考えましたが、本人や家族に経済的な余裕がなく、示談金に充てる資金をすぐに用意することが出来ませんでした。

そのため、示談には至らず、被害額が小さくなかったことから、起訴されることとなりました。

起訴された後、示談金に充てる資金の一部を用意することができ、共犯者である知人と資金を出し合う形で、被害者の方との間で示談が成立しました。

刑事裁判の中では、被害者の方と示談が成立したことに加えて、本人が深く反省していることや、今後は母親による監督が期待できることなどを指摘し、執行猶予付きの判決を求めた結果、執行猶予のついた判決を得ることが出来ました。

刑事事件では、被害者の方との間で示談が成立するかどうかが、検察官による処分や刑事裁判の判決で言い渡される刑の重さに影響します。

今回のケースでは、被害者の方との間で示談が成立したことが、執行猶予付きの判決という結果につながったのではないかと思います。